プロ野球を普段あまり観ない、またはまったくプロ野球に興味がない人でも、広島のプロ野球チームと言えば「広島カープ」(広島東洋カープ)という名前が出てくるほど、広島カープは多くの人にその存在を知られています。
そんな広島カープですが、読売巨人軍が「ジャイアンツ」、西武が「ライオンズ」という英語の球団名があるのに対して、広島カープの「カープ」は「いったい何の言葉なの?」という人が少なくありません。
広島カープの「カープ」とは英語で「鯉」を意味する「Carp」に由来しています。
カープの名前が広島東洋カープにつけられたきっかけは、さまざまな由来が関係しています。
広島カープに鯉を意味するカープが名づけられたのは第二次世界大戦で広島市内に原子爆弾が投下された後の戦後の事でした。
当時、広島市は日本で唯一の「市民球団」となる広島カープ創設にあたり、広島市内を流れる川の太田川に鯉が生息している事や、広島にある広島城がその別名を「鯉城(りじょう)」と呼ばれている点に注目。
広島を象徴する川魚であり、力強く滝を登る事でも知られる鯉を球団の名前につける事を決定しました。
そして、鯉を意味する「Carp」が広島カープにつけられる事となったのです。
ちなみに、広島カープは球団の創設当初には「Carps」という複数形で「広島カープス」という名前をつけていましたが、「Carp」の複数形も単数形と同じ「Carp」である、という指摘を受け、すぐに「広島カープ」と名前を改称、現在に至っています。